2015/02/14

お気に入りの場所 その1。 ~目と耳で楽しむ風頭公園~

今回は、いつもの「長崎弁の話」ではなく、僕がものすごく好きな場所の話をしたいと思います。その場所の魅力を、自分なりの視点で、皆さんにガイドするつもりで紹介します!

今回紹介するのは、風頭山(「かざがしらやま」と読みます)にある、「風頭公園」です!
長崎の山と聞いて、まず頭に浮かぶとしたら稲佐山、という方が多いかもしれませんが、今回はあえて、風頭山の風頭公園を紹介します!

と言うのも、初めて風頭公園を訪れたときの感動が今も強く印象に残っていて、いつかブログで必ず紹介したい!と思い、この場所を選びました。

風頭山は、長崎駅から車で約20分ぐらいの場所にある山で、毎年春には「長崎ハタ揚げ大会」が開催される場所でもあります。市街地からは、徒歩で行くこともできます。風頭山は、地元の人から身近に親しまれている山の一つです。徒歩以外の方法では、「風頭山」行きの路線バスが運行されているので、それを利用して訪れるのも良いと思います。ちなみに、先日訪れた際はバスを利用しました。

終点の「風頭山」バス停でバスを降りてから4~5分ほど歩いて、目的地の「風頭公園」に到着。


僕のお気に入りの場所は、「風頭公園」の展望台!展望台は、ここから約1~2分歩いた場所にあります。

まず風頭山の標高ですが、何と、152m!「あれ、標高が低いような?」と驚かれたかもしれませんね。でも、眺めは本当に良いんです!というのも、風頭山は遠くを眺めるのも近くを眺めるのもグッドな場所なのです!


上の写真の、左側に写っている橋は女神大橋。遠くを眺めていると、ついつい時間を忘れてしまいそうになります。


この写真は、ズームアップでの撮影ですが、実際に眺めていると長崎市街が本当に近く感じられます!どこに何があるのか探してみるのも楽しいですよ!

ちなみに、僕の場合は風頭公園から近い場所を眺めるのが好きで、「あの町はどのあたりにあるんだっけ?」ということや、「前に来たときと目に映る景色がどう変わっているのだろう?」ということを考えるのがここでの楽しみでもあります。
きっと、僕自身の地元が長崎市であることも一つの理由かもしれません。自分が住んでいた街の景色を眺めていると、ちょっと感傷的になってしまうことも。

さて、風頭公園では皆さんに楽しんでもらいたいと思うことがもう一つあります。それは、「音」。
「えっ、音??」と思う方もいらっしゃると思うので、説明しますね。

静かに景色を眺めていると、たまに、下の方からある「音」が聞こえてくるのです。その「音」は一体何かというと…、何と、路面電車の警笛!そう、市街地が本当に近いんです!ある場所を眺めていると、路面電車や車が走っている姿を、肉眼で観ることができるほど!
ちなみに、その場所がどこにあるかというと…、下の写真にそのヒントがあるのですが、これはぜひ皆さん探してみて下さいね。


ところで、風頭山からは市街地が近いということを先ほどから話していますが、市街地につながる坂(「ヘイフリ坂」といいます)を下ると、約10~15分ぐらいで市街地(寺町界隈)まで戻ってくることができます!他にも、亀山社中記念館や若宮稲荷神社へ行くことができるルートもあるので、帰りは歩いて市街地へ戻るのがオススメです。

山頂からの眺めというと、高いところからの絶景をイメージされるかもしれませんが、長崎市内の山は最も標高が高い山が八郎岳で、その標高は506m。他にも、前に少し紹介した稲佐山や、金比羅山、唐八景、鍋冠山などなど、身近に訪れることができる山が色々あります。

長崎の山の魅力は、夜景以外にも、色々な角度から見たり切り取ったりすることができる景色や、その距離感、そして親しみやすさにあると僕は感じています。

というわけで、風頭公園に来られた際には、眺めと音をぜひ楽しんでみて下さいね。ちょっと不思議な感覚で、色々な発見がありますよ!

2015/02/08

長崎弁の話 その10。 ~僕が思う長崎弁の魅力~

今回で長崎弁の話は、何と第10回目!現在のところ、話題の約半分以上が長崎弁というちょっと変わったブログですが、ここまで続けて来れました。

これまでの「長崎弁の話」シリーズでは、主に長崎弁の語彙や文法的な事柄について話してきました。ただ、その一方で「僕自身が思う、長崎のことばの魅力をあまり語れていないのでは…?」ということを最近感じていました。

そこでシリーズ10回目の今回は、僕が思う長崎弁の魅力を語ってみたいと思います。

僕自身、生まれも育ちも長崎で、長崎のことばにはずっと慣れ親しんでいます。普段から使っていることばだけに愛着というものが勿論あるのですが、長崎のことばには、歴史やストーリーが感じられるのです。

古くからそこに住んでいた人たちの生活の中で受け継がれてきたことばが、今でも使われ続けていること。それだけでも、すごいことなのではと僕は思っています。

例えば、長崎に伝わる「凧」。長崎では、「ハタ」と呼びます。一説では江戸時代に伝わったとされる「ハタ」は、当時の長崎っ子を熱狂させました。
現在でも、毎年春には「長崎ハタ揚げ大会」という行事が長崎市の唐八景や金比羅山、稲佐山、そして風頭山で開催されています。

僕にとって長崎の方言は、長崎に住む人々の日常に寄り添うことばのように思えたのです。

また、僕が驚いたのは、長崎の方言は少なくとも17世紀からその歴史をたどることができるということ。前に述べた「凧(ハタ)」もそうですが、普段あまり意識せずに使っていることばの中には、少なくとも江戸時代からは使われ続けているものもある…と考えると感動してしまいました。

ちなみに、このブログで紹介した「よか」や「ずっきゃんきゃん」(記述では「ずんきゃんきゃん」)は19世紀前半頃に成立したとされる『筑紫方言』に記述がされています。

当時は使われていたものの、現在では耳にすることがなくなったことばもあると思いますが、長崎のことば一つひとつに思いを馳せてみることが、本当に楽しいのです。

拙い文章だったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございました。ここでは語りつくせないところもありますが、これからも長崎のことばについて楽しく触れてもらえるように書き続けていきます。


・参考文献…坂口至(1998):日本のことばシリーズ 42 長崎県のことば(明治書院) p198.