江戸時代に伝わったとされる長崎の凧。この凧のことを、「ハタ」と呼びます。ハタの紋様は様々で、その種類は何と200種類以上!古くから長崎で親しまれているハタは、江戸時代に伝来してから長崎で盛んに行われていました。
ただ、あまりの熱狂ぶりでハタの取り合いが起こるなど、喧嘩の原因になってしまうことも!そのため、長崎奉行所からハタ揚げを取り締まるお触れを出されることもしばしばあったようです。
さて、今年は4月5日(日)に開催される予定だったのですが、雨天で12日に順延となりました。「今度こそ、どうか晴れますように…!」と願いながら迎えた当日は、風が少し強く、雲が多いながらも幸い雨は降らず、良いハタ揚げ日和となりました!
会場に到着したときには、すでに家族連れの方々や、観光客でいっぱい!外国から来られた方もいらっしゃいました。大人から子供まで、ハタ揚げに熱中!
大きさ、紋様も様々なハタが、空に舞う姿は眺めているうちに惹きつけられるものがあります。 |
しばらく会場全体を眺めていると、連凧が登場! |
次から次へと凧が空へ… |
「あれ、別の連凧?」と思われたかもしれませんが、実はつながっています!最終的には…、 |
空中でアーチ状に!そう、これはアーチ式の連凧!見事に揚がりました! |
そして、連凧が揚がってから行われた開会セレモニーでは、ビードロヨマという糸を用いた凧で連凧の糸を空中でテープカットするという大技が!なぜビードロヨマを用いるかというと、ビードロヨマは普通の糸と違い、ガラスの粉を糸にすりこんであり、相手の糸を切ることができるからです。
ちなみに、長崎で行われるハタ揚げ競技は、1対1で相手のハタの糸を切り合う競技。そのため、競技でもビードロヨマが用いられます。
さて、連凧の空中テープカットですが、今回は動画でその様子をご覧ください。
ご覧いただけましたでしょうか?曇り空で糸が見えづらい状態でも、連凧との距離感や風の向き・強さなどを瞬時に読んでハタを操る技術は、まさに熟練の技!テープカットの瞬間が分かりづらいところもあり恐縮ですが、これはぜひとも生で観て欲しいと思っています!
というわけで、「長崎ハタ揚げ大会」レポート、前編はここまで!後編もどうぞよろしくお願いします。