2015/04/30

長崎の春の風物詩「長崎ハタ揚げ大会」レポート・前編


4月12日(日)、長崎市の唐八景公園で「長崎ハタ揚げ大会」が開催されました。毎年4月の日曜日に開催されるこの大会は、「長崎くんち」、「精霊流し」とならんで「長崎三大行事」の一つに数えられています。

江戸時代に伝わったとされる長崎の凧。この凧のことを、「ハタ」と呼びます。ハタの紋様は様々で、その種類は何と200種類以上!古くから長崎で親しまれているハタは、江戸時代に伝来してから長崎で盛んに行われていました。
ただ、あまりの熱狂ぶりでハタの取り合いが起こるなど、喧嘩の原因になってしまうことも!そのため、長崎奉行所からハタ揚げを取り締まるお触れを出されることもしばしばあったようです。

さて、今年は4月5日(日)に開催される予定だったのですが、雨天で12日に順延となりました。「今度こそ、どうか晴れますように…!」と願いながら迎えた当日は、風が少し強く、雲が多いながらも幸い雨は降らず、良いハタ揚げ日和となりました!

会場に到着したときには、すでに家族連れの方々や、観光客でいっぱい!外国から来られた方もいらっしゃいました。大人から子供まで、ハタ揚げに熱中!


大きさ、紋様も様々なハタが、空に舞う姿は眺めているうちに惹きつけられるものがあります。


しばらく会場全体を眺めていると、連凧が登場!

次から次へと凧が空へ…

「あれ、別の連凧?」と思われたかもしれませんが、実はつながっています!最終的には…、

空中でアーチ状に!そう、これはアーチ式の連凧!見事に揚がりました!

そして、連凧が揚がってから行われた開会セレモニーでは、ビードロヨマという糸を用いた凧で連凧の糸を空中でテープカットするという大技が!なぜビードロヨマを用いるかというと、ビードロヨマは普通の糸と違い、ガラスの粉を糸にすりこんであり、相手の糸を切ることができるからです。

ちなみに、長崎で行われるハタ揚げ競技は、1対1で相手のハタの糸を切り合う競技。そのため、競技でもビードロヨマが用いられます。

さて、連凧の空中テープカットですが、今回は動画でその様子をご覧ください。



ご覧いただけましたでしょうか?曇り空で糸が見えづらい状態でも、連凧との距離感や風の向き・強さなどを瞬時に読んでハタを操る技術は、まさに熟練の技!テープカットの瞬間が分かりづらいところもあり恐縮ですが、これはぜひとも生で観て欲しいと思っています!

というわけで、「長崎ハタ揚げ大会」レポート、前編はここまで!後編もどうぞよろしくお願いします。

2015/04/15

バリエーションは無限大!長崎の名物料理「トルコライス」

今回は、久々に長崎の料理を紹介します!

その料理は、「トルコライス」!長崎の名物と言える料理の一つです。一枚のお皿の上に盛り付けられる、ライス、野菜サラダ、トンカツ、スパゲティ。ん~、なんとも贅沢!今紹介したのは一例ですが、何が盛り付けられるかはお店によって様々!もう、ブログを書いているだけでお腹が空いてきそう…。 それでは、早速紹介したいと思います!

今回紹介するのは、「ニッキーアースティン」さんのトルコライスです。まず最初に驚いたのは、メニューの種類がものすごく多いこと!もちろん、トルコライスの種類もたくさんあります。「次来たときは何にしよう?」という楽しみも拡がります。

僕が選んだのは、301番の「チキンカツがメインのトルコライス」。このお店のメニューの多くには、番号が付けられています。お店の方がおっしゃるには、元々はトルコライスのお店ではなくサラダのお店で、トルコライスはお客さんからの要望で作られるようになったそうです。ちなみに、このお店で最初に作られたトルコライスが301番なのだとか。

さて、301番のトルコライス。一体どんなトルコライスかというと…!


メインのチキンカツ、サラダ、スパゲティ、カレーのかかったライスが一皿に!なかなかのボリュームです!
 
サラダの野菜は、キャベツ、コーン、ニンジン。コーンがたっぷりかかっているのが特徴です!ソースもさっぱりしていて食べやすかったです。

スパゲティは塩味がしっかりしているのでそのままいただくのも良いですし、ライスにかかっているカレーに絡めても美味しくいただけます。カレーはボリュームがありますが、辛めということもありスプーンがどんどん進みました。

そして、チキンカツ。揚げたてで、衣がサクサク!これも美味!

質も量も、本当に大満足のメニューだと思います!先ほども少し触れましたが、トルコライスは盛り付けのバリエーションの多さも魅力的!後日訪れたときには、302番のトルコライスをいただきました。

301番のトルコライスとの違いは…


チキンカツではなく、コロッケ!ちなみに、カレーコロッケとクリームコロッケの2種類が盛り付けられています。こちらはコロッケ好きの方にオススメしたいトルコライスです!

お店は、浜の町アーケードから「かます横丁」(通称:リカちゃん通り)へ入って、直進して1分弱の場所にあります。




いかがでしたか?長崎のトルコライス、本当にオススメです!今回紹介したのは、ほんの一部。お店も色々、盛り付けも色々あるので、ぜひお気に入りのトルコライスを探してみてくださいね!

2015/04/02

長崎弁の話 その12。 ~長崎で、「つー」というと?~

最近、「県外の方が一度聞いただけでは意味が全く想像できないような長崎の方言には何があるだろう?」ということを考えていたのですが、そのとき真っ先にこのことばが浮かびました。

「つー」ということば。皆さんはご存じでしょうか?これも、ちゃんとした長崎の方言です。
たとえば、「転んで擦りむいたところにつーのできた」というような使い方をします。たぶん、この例文で意味が分かったのではと思います。

長崎の方言で「つー」とは、「かさぶた」のこと。長崎県外の方が耳にされるとかなり驚かれそうなことばです。

ここからは僕も初めて知ったのですが、「つー」には他にも意味があります。
(柿などの)ヘタや、鱗のことも「つー」と呼ぶ、のだそうです。僕自身は、「つー」を「かさぶた」という意味でしか会話の中で用いたことがなかったので、この気づきはかなり新鮮でした。

ところで、「つー」で思い出したのですが、長崎ではアイゴという魚のことを「ヤー」と呼びます。
釣りをされている方に、「今日はヤーしか釣れんばい」と言われたら、その魚はアイゴのことです。

ちなみに、長崎では他にも、「バリ」や「ヤノウオ」と呼んだりもします。魚の呼び方も色々あってなかなか興味深いですね。

「つー」と「ヤー」。短いことばですがなかなかインパクトのある方言です。

 ・参考文献…坂口至(1998):日本のことばシリーズ 42 長崎県のことば(明治書院) p157.