2014/10/23

2014年長崎くんち「庭先回り」レポート! その3。 ~五嶋町 「龍踊」~

前回に引き続き、今回も2014年長崎くんち「庭先回り」の様子を紹介していきます。3回目の今回は、五嶋町の「龍踊」!

長崎くんちの演し物というと、龍踊はやはり欠かせません!僕自身も、「帰るなら、龍踊を観てから帰らねば」という気持ちでいました。

もともと龍踊は、古くから中国で雨乞いの儀式として行われていたそうです。雨、ということで思い出したのですが、「今年の長崎くんちはひょっとして雨が降るんじゃない?」という話もあったのだとか。

というのも、今年は西濱町が「龍船」を奉納することに加え、もう一つ理由が。これについてはもうちょっと先で。

さて、中央公園で演し物を披露する前に、ちょっと驚いたことが。庭先回りで、「演技をするにはさすがに狭いのでは?」と思うような場所にも龍踊の班が!ショートバージョン(?)で演し物を披露しながら中央公園へと少しずつ近づいてきていました。


写真を見て、「あれ、白い龍?」と思った方がいらっしゃるかもしれませんね。一体どういうことかというと、今年は、「青龍」だけでなく「白龍」もお目見えしていたのです。中央公園にやって来たのは、その「白龍」の班。

ここで雨の話のくだりに戻りますが、もう一つの理由というのは、そう、龍踊の龍に白龍が加わったから。つまり、今年の長崎くんちでは龍が3体もお目見えしていたということになります。 さすがにこれは僕も初めて。しかし、この日はその不安もなんのその。雲一つない晴天でした!


さて、龍踊の白龍班が中央公園に到着!パッと見て、その人数は30名前後だったと思います。庭先回りの途中で交代しながら演技をされているのでしょう。この演技も、かなりの体力を要することがうかがえます。


龍が玉を追いかけるシーンです。ここから少しあとで、龍がとぐろを巻いて、隠れてしまった玉を捜す場面になります(写真を撮り損ねてしまいすみません)。


捜していた玉を発見した龍が、月を追いかけて激しく動きまわります!前回の「川船」とはまた異なる意味で気が抜けませんでした。躍動感のある動きは、他のメンバーとの呼吸が合ってこそのパフォーマンスだということを肌で感じました。

ここでもまた会場は大盛り上がり!もちろん、「モッテコーイ」と「ヨイヤー」の掛け声の嵐となりました!僕自身、しばらく声が枯れ気味になってしまいましたが、それも良い思い出です。

さて、「庭先回り」のレポートは今回で最後となりましたが、長崎くんちの雰囲気や魅力、楽しい様子などが読んで下さった方に少しでも伝わったら幸いです。

もっと色々な場面に注目して、長崎くんちの雰囲気が伝わるような写真を収めておけばよかった…、という反省点もありますが、これは今後の課題です(汗)

気が早いようですが、次は今年以上に楽しんで、そして、長崎くんちの魅力をもっと伝えられるようになりたいと思っています。

全3回、読んでいただきありがとうございました!

2014/10/16

2014年長崎くんち「庭先回り」レポート! その2。 ~麹屋町 「川船」~

前回に引き続き、長崎くんちの庭先回りの様子の一部を紹介したいと思います(注:自身のスケジュールの都合等もあり、観れなかったものもありますがどうかご了承ください)。

今回紹介するのは、麹屋町の「川船」です。

長崎くんちで奉納される演し物には、毎年奉納されるものもあれば、7年に1度のものもあります。
「川船」は毎年奉納される演し物で、今年は麹屋町が踊町をつとめました。

この「川船」、息を呑む瞬間があったり、勢いに圧倒される場面があったりで、僕自身がすごく好きな演し物の一つです!これを観て、祭り気分が一気に高まってしまいました!

川船の見どころの一つは、少年網打ち船頭による、「網打ち」!


準備もほぼ整い、さあ本番!一発勝負です。はたして、大漁となるでしょうか。「どうかうまくいきますように…!」と願いながら観ていましたが、その結果は…


網に見事にかかった!…と思ったら、1匹が網に入るか入らないかギリギリのところ。根曳の方のフォローもあり…、


大漁!会場からは、「ヨイヤー」の声があがりました!

さて、前回は出てこなかった掛け声がここで登場しましたね。「ヨイヤー」という掛け声です。先ほどのように、網打ち船頭が投げた網に魚がかかったときなどにこの掛け声が使われます。

ちなみに、長崎くんち以外でも「ヨイヤー」の掛け声を耳にすることができます。それは、毎年春に行われる「長崎ハタ揚げ大会」(長崎市内では、凧のことを「ハタ」と言います)で、相手の凧の糸(「ヨマ」と言います)を切ったときにもこの掛け声が使われます。

さて、話を戻しますね。もう一つの見どころは、根曳の方々による演技!ちなみに、麹屋町の川船は重さが、なんと、約3t!他の踊町の川船と比べても最も重量があるのだそうです。


観客席の最前列ギリギリまで迫ってくる場面が何度もあり、そのたびにハラハラ!近くでは、思わず「わっ」と声を上げる人も。前へ!後ろへ!そして、豪快に何度も回る!いつの間にか、川船の力強い動きに釘づけに。全身全霊で川船を動かす根曳の方々の姿、これには本当に胸が熱くなりました。

会場が盛り上がるにつれ、「ヨイヤー」「モッテコーイ」の掛け声がどんどん交わされるようになり、僕自身も何度も「モッテコーイ」と言っていました。その影響で、早くも喉を少し痛めてしまうというハプニングに!(汗)それだけ、観ていて心が躍りました!

ぜひとも、これも生で観てほしいと思います!

ということで、今回はここまで!次回まで続きます!

2014/10/13

2014年長崎くんち「庭先回り」レポート! その1。 ~万才町「本踊」~

長崎を代表するお祭り、「長崎くんち」。毎年10月7~9日の3日間にかけて開催される、諏訪神社の秋の大祭です。今年は、「庭先回り」を観に行ってきました!…ということで、その様子を数回に分けてレポートしたいと思います。

「長崎くんち」という言葉を耳にすると、やはり「龍踊り」や「川船」、「本踊」などなど…といった演し物が連想されるかと思います。これらの演し物は、諏訪神社や長崎市公会堂前広場、八坂神社などで披露されたのち、「庭先回り」で披露されます。

「庭先回り」では、各踊町が長崎市内の家々やお店、そして県庁といった官公庁などで演し物を呈上して回ります。今回は、8日(中日)に庭先回りのルートとなっていた中央公園をメインに、演し物を観れるだけ観てきました。

最初に観たのは、万才町の「本踊」。披露した踊りの中には、「長崎ぶらぶら節」が!以前から知っていた曲でしたが、聴いたのはこれも久々でした。そして、僕の印象に強く残ったのは、「長崎万歳」という曲!
じげもん(長崎のことばで、「地元の者」という意味です)の心を熱くする歌詞に、会場全体のお祭り気分がより高まってきているのが分かりました(写真は、「長崎万歳」のときの物)。僕自身も、この曲にはグッときました。


後になって知ったのですが、「長崎万歳」が披露されるようになったのは1993年(平成5年)からとのこと。曲自体もその頃に作られたものだそうです。伝統を守るだけでなく、新しいものを取り入れようとする試みを以前から積極的に取り入れていることが窺えます。

会場では、「ショモーヤレ」の掛け声も聞けました!さて、長崎くんちの掛け声と聞いて、「モッテコーイ」を連想される方が多いかと思いますが、本踊での掛け声は「ショモーヤレ」。本踊のアンコールをするときには、この掛け声です!掛け声には他にも種類があるので、あらかじめ覚えておくと長崎くんちをさらに楽しめると思いますよ!

ということで、今回はここまで!次回に続きます。